どちらも着信者が通話料を負担するサービスですが、提供事業者が異なります。0120と0800の違い、費用の決まり方、番号を変えずに乗り換える方法、導入前に確認したい着信振り分け機能までを整理します。
どちらも着信者(企業側)が通話料を負担するサービスで、かけた人は無料で電話できます。仕組みは同じで、違いは提供している通信事業者です。
| 名称 | 提供事業者 | 主な番号帯 |
|---|---|---|
| フリーダイヤル | NTTドコモビジネス(旧NTTコミュニケーションズ) | 0120 / 0800 |
| フリーコール | KDDI | 0120 / 0800 |
「フリーダイヤル」はNTTの登録商標であり、KDDIが提供する同種のサービスは「フリーコール」という名称です。利用者から見た使い勝手に違いはありません。どちらを選ぶかは、料金体系と必要な機能、そして現在の回線構成との相性で判断します。
機能・料金の違いはありません。0800は0120が枯渇したことを受けて追加された番号帯です。認知度の観点から0120を希望される企業が多い一方、新規取得では0800のほうが選択肢が広い傾向があります。
着信課金サービスの費用は、大きく3つに分かれます。
比較する際に見落とされがちなのが、着信通話料の課金単位です。1分単位で切り上げる分課金では、実際には話していない時間まで課金されます。着信件数が多い企業ほど、この差が積み上がります。仕組みは「分課金と秒課金の違いとは?」で詳しく解説しています。
また、発信元が固定電話か携帯電話かで単価が変わる点にも注意が必要です。事業者によっては携帯電話会社ごとに単価が異なる場合があり、全キャリア一律かどうかは月額の見通しやすさに影響します。
着信課金サービスは「番号を持つ」だけでなく、着信をどう振り分けるかで業務効率が変わります。導入前に、次の機能が必要かを整理しておくとスムーズです。
| 機能 | できること | 向いている業務 |
|---|---|---|
| 時間帯・曜日別ルーティング | 受付時間内外で着信先を切り替える | 営業時間が決まっている全業種 |
| 発信地域別ルーティング | 市外局番ごとに最寄り拠点へ振り分ける | 支店・代理店が全国にある企業 |
| 音声ガイダンス | 用件別に番号選択させて振り分ける | 問い合わせ種別が多い窓口 |
| 話中時・無応答時の迂回 | つながらない場合に別拠点へ転送 | 取りこぼしを避けたい受注窓口 |
| 着信数の制限 | 同時着信数の上限を設定する | 通話料の上振れを抑えたい場合 |
| トラフィックレポート | 時間帯別の着信状況を可視化する | 人員配置を最適化したい窓口 |
すべてを最初から導入する必要はありません。まずは時間帯別ルーティングと話中時の迂回だけを設定し、運用しながら追加していく企業が多くなっています。
0120・0800は着信専用の番号です。企業側から電話をかけるときは、契約にひもづく別の発信用番号が使われます。この番号はダイヤルイン番号と呼ばれ、実務では「裏番号」と表現されることもあります。
ここで問題になるのが、相手の着信履歴に表示される番号です。見慣れないダイヤルイン番号が表示されると、出てもらえなかったり、折り返しをもらえなかったりします。そこで、発信時に0120・0800を相手へ通知するオプションが用意されています。名称は事業者によって異なり、できることにも違いがあります。
| 項目 | 選択番号通知 | 特定番号通知 |
|---|---|---|
| サービス名の提供元 | フリーコール(KDDI) | フリーダイヤル(NTTドコモビジネス) |
| 相手に通知される番号 | ダイヤルイン番号/0120・0800 のどちらかを選択できる | 0120・0800 (固定) |
| 発信ごとの使い分け | 可能 | 不可(一律で変換) |
| ダイヤルイン番号を 通知したい場合 | 選択するだけで対応可能 | 通知用のダイヤルイン番号を 別途契約する必要がある |
ダイヤルイン番号と0120・0800のどちらを通知するかを選べるのが特徴です。たとえば「問い合わせ窓口からの発信は0120を通知し、担当者が個別に連絡する際はダイヤルイン番号を通知する」といった使い分けができます。窓口としての発信と、担当者個人としての発信を分けたい場合に有効です。
ダイヤルイン番号で発信すると、相手には0120・0800が通知されます。通知される番号は固定で、発信ごとに切り替えることはできません。
そのため、ダイヤルイン番号そのものを相手に通知したい場面がある場合は、通知用のダイヤルイン番号を別途契約する必要があります。番号を追加する分の費用が発生する点は、比較時に見落とされがちなポイントです。
すべての発信で0120・0800に統一できるなら、どちらでも要件を満たせます。発信番号を使い分ける必要がある場合は、選択番号通知のほうが構成がシンプルです。フリーダイヤル側で同じ運用をするなら、追加のダイヤルイン番号の契約と費用を見込んでおいてください。
いずれも番号ごとの月額オプションです(オフィスラインでは月額110円・税込/番号)。最新の料金はフリーコールの料金表およびオフィスラインの料金表をご確認ください。
「番号が変わると困る」という理由で見直しを先送りにしているケースは少なくありません。しかしナンバーポータビリティに対応した番号であれば、番号を変えずに事業者を変更できます。
切り替えの流れは次のとおりです。
0120番号は名刺・パンフレット・看板・Webサイト・車両などに広く印刷されています。番号が変わらなければ、これらの差し替え費用が一切発生しません。実質的な切り替えコストは事務手続きのみです。
着信課金サービスは、受けた電話をどこにつなぐかまで含めて設計すると効果が高まります。SIPトランクと組み合わせると、次のような構成が可能です。
SIPトランクの仕組みは「SIPトランクとは?」で解説しています。
電話・フリーコール・SMS・光回線・クラウドPBXをワンストップでお任せいただけます。現在のご請求書をご提供いただければ、削減額を無料でシミュレーションいたします。