大手キャリアから格安SIMへの乗り換えを検討している方のなかには、「格安SIMは繋がりにくい」「安定した通信速度の格安SIMを知りたい」という方が多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、安定した速度が期待できる格安SIM6社を紹介します。
速度重視で格安SIMを選びたい方はぜひ最後までご覧ください。
格安SIMの通信速度が遅いと言われる理由
まず初めに格安SIMの通信速度が遅いと言われる理由について解説します。
- 大手キャリアから回線を借りているため
- 昼休みや夕方は回線が混雑するため
- 田舎や地下など場所によっては繋がりにくい
格安SIMを契約するうえで通信速度に不安を感じている方は、以下の3つの理由を理解しておきましょう。
そのうえで格安SIMを選ぶと、大手キャリアと同じような回線速度でスマホを利用することができます。
大手キャリアから回線を借りているため
格安SIMはソフトバンク、ドコモ、auの大手キャリアから回線を借りているため、大手キャリアよりも速度が遅くなる傾向があります。
大手キャリアは自社回線を利用しているため安定した通信速度が期待できますが、一部の回線を借りている格安SIMは利用者が多いと回線が混雑して通信速度が遅くなります。
この一部回線を借りているサービスをMVNO、大手キャリアが提供する格安SIMをMNOといいます。
MNOとはLINEMOやahamo、povoなどで、MVNOとはmineoやIIJmio、NUROモバイルのことを指します。
大手キャリアが提供するMNOであれば自社回線を利用するため安定した速度が期待できるでしょう。
昼休みや夕方は回線が混雑するため
多くのユーザーがスマホを利用する昼休みや夕方は回線が混雑するため、繋がりにくくなります。
「朝と夜は繋がりやすいけれど昼は繋がらない」という格安SIMもあるため、昼の時間帯にスマホを利用する方には大きなデメリットといえるでしょう。
また、帰宅時間となる夕方にも回線の混雑が予想され、電車のなかで繋がらないというケースもあります。
学校や仕事の昼休みに快適にスマホを利用したい方は、昼の回線速度が速い格安SIMを選ぶようにしましょう。
田舎や地下など場所によっては繋がりにくい
田舎や地下では繋がりにくくなります。例えば山間部や地下鉄内などは電波が届かず圏外になることも考えられるでしょう。
田舎で格安SIMを利用する場合は、エリアカバーが広い格安SIMを選ぶと田舎でも快適な回線を期待できます。
通信速度が安定している格安SIMを選ぶポイント
通信速度が安定している格安SIMを選ぶポイントを紹介します。
- 速度重視なら大手キャリアが提供する格安SIMを選ぶ
- 通信制限を確認する
- 実際の通信速度を参考にする
「格安SIMに乗り換えて料金は安くなったけれど繋がりにくい」「速度が安定しない」などと後悔しないように、以下のポイントをおさえておきましょう。
速度重視なら大手キャリアが提供する格安SIMを選ぶ
大手キャリアが提供している格安SIMであれば、自社回線を利用しているため繋がりやすく、安定した速度が期待できます。
大手キャリアが提供している格安SIM(MNO)は以下の通りです。
- ワイモバイル
- ahamo
- povo
- LINEMO
- UQモバイル
MNOは通信速度が安定していることが特徴で、大手キャリアと比較しても速度は怠りません。
そのため、大手キャリアから格安SIMへの乗り換えで通信速度に不安を感じている方は、MNOへの乗り換えを検討してみてください。
通信制限を確認する
通信制限がかかった場合の低速モード時の速度を確認するようにしましょう。
例えばドコモのMNOであるahamoの20GBプランでは、データ通信量が20GBを超えた場合に最大1Mbpsの通信制限がかかります。
通信制限にかかった場合は翌月まで速度が落ちるため、Wi-Fiを利用するかデータを追加購入するかの対策が必要となります。
通信制限されたときの速度は格安SIMによって異なり、LINEMOベストプランでは最大300kbps、povoは最大128kbpsです。
プランによっても通信速度が異なるため、契約前に確認しておきましょう。
実際の通信速度を参考にする
格安SIMを利用している方の実際の速度を参考に格安SIMを選びましょう。
例えば、通信速度が比較できる「みんなのネット回線速度(みんそく)」では、時間帯別や都道府県別に通信速度レポートを見ることができます。
通信速度ランキングなども調べることができるため、契約前に参考に確認してみてください。
通信速度が速いおすすめの格安SIMランキング
以下では通信速度が速いおすすめの格安SIMランキングを6社紹介します。
まず、以下の表で平均速度と朝、昼、夜の下り速度をご覧ください。下り速度とはインターネットからデータをダウンロードする時の速さのことを指します。
平均速度 | 朝 | 昼 | 夜 | |
---|---|---|---|---|
UQモバイル | 99.17Mbps | 104.14Mbps | 66.75Mbps | 75.5Mbps |
povo | 93.06Mbps | 98.67Mbps | 52.99Mbps | 97.17Mbps |
楽天モバイル | 89.4Mbps | 110.12Mbps | 66.53Mbps | 80.88Mbps |
LINEMO | 80.56Mbps | 67.46Mbps | 74.5Mbps | 100.02Mbps |
ワイモバイル | 66.32Mbps | 70.21Mbps | 57.48Mbps | 50.55Mbp |
ahamo | 65.92Mbps | 63.31Mbps | 69.79Mbps | 46.34Mbps |
上記の表は8月8日時点の速度であり、測定日や測定場所によって通信速度は異なります。
あくまでも目安として参考にしてください。それでは以下で6社の特徴や速度について紹介します。
UQモバイル|au回線を使用したい人におすすめ
UQモバイルは安定した通信速度を求めている方、au回線を使用したい方におすすめです。
以下でUQモバイルの料金や速度を見ていきましょう。
料金プラン | ミニミニプラン 4GB:2,365円 トクトクプラン 15GB:3,465円 コミコミプラン 20GB+10分かけ放題:3,278円 |
---|---|
使用回線 | au |
平均速度 | 99.17Mbps |
通信速度制限 | ミニミニプラン:最大300kbps トクトクプラン・コミコミプラン最大1Mbps |
通話料金 | 22円/30秒 |
UQモバイルには3つの料金プランがあり、最もギガ数が多いプランはコミコミプランの20GBです。
コミコミプランは3,278円のなかに10分かけ放題もついているので、通話をよくする方や毎月ギガをたくさん使用するという方におすすめといえるでしょう。
また、UQモバイルには自宅セット割や家族セット割というサービスもあり、UQモバイルとセットでインターネットを契約したり家族で契約すると基本料金が安くなるというメリットがあります。
現在auを使用している方は回線そのままで料金が安くなるので、ぜひ乗り換えを検討してみてください。
povo|基本料金0円でデータを自由にトッピングできる
povoは基本料金0円で利用でき、必要なデータを自由にトッピングできる点が特徴です。
料金プラン | 0円(使用したいデータを自由に購入) |
---|---|
使用回線 | au |
平均速度 | 93.06Mbps |
通信速度制限 | 最大128kbps |
通話料金 | 22円/30秒 |
データトッピングには3GB(30日間)990円や20GB(30日間)2,700円などがあり、キャンペーンでデータをお得に購入できることもあります。
月によって使うデータ容量が異なる方や、Wi-Fi環境のない場所での使用に合わせてデータをトッピングできる点はpovoの大きなメリットといえるでしょう。
5Gにも対応しているため、安定した通信速度を期待できます。
楽天モバイル|データ使用量無制限で3,278円
楽天モバイルはデータ無制限で3,278円という安さが特徴です。
料金プラン | 3GBまで:980円 20GBまで:2,178円 無制限:3,278円 |
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使用回線 | 楽天 |
平均速度 | 89.4Mbps |
通信速度制限 | 128kbps |
通話料金 | 22円/30秒 |
楽天モバイルは毎月のデータ使用量によって月額料金が決まるため、データが3GB以下の場合は月額980円になります。
無制限でも3,278円という安さなので、データを気にすることなく使いたい方におすすめです。
ホームページでは地域別の人口カバー率も確認できるので、自分が使う地域を確認してみてください。
LINEMO|3GB990円の安さでLINEのデータ消費量が0円
LINEMOはLINEのデータ通信料がカウントされない「LINEデータフリー」というサービスがあるため、連絡手段はLINEがメインという方におすすめです。
また、LINEMOでは新しい料金プランが7月下旬から提供されており、よりプランが選びやすくなりました。
料金プラン | ・LINEMOベストプラン 3GBまで:990円・10GBまで:2,090円 ・LINEMOベストプランV 20GBまで:2,970円・30GBまで:3,960円 |
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使用回線 | ソフトバンク |
平均速度 | 80.56Mbps |
通信速度制限 | 最大1Mbps |
通話料金 | 22円/30秒 |
LINEMOはソフトバンクが提供する格安SIMであり、昼の速度も安定しています。
自宅や職場にWi-Fi環境がありデータをあまり使わないという方であれば、3GB990円という安さなので、月額料金を抑えて通信速度も安定させたい方におすすめです。
ワイモバイル|ソフトバンクのMNOで安定
ワイモバイルはソフトバンクが提供する格安SIMで、家族割やおうち割の適用で月額料金が安くなります。
料金プラン | ・シンプル2 S 4GB:2,365円 ・シンプル2 M 20GB:4,015円 ・シンプル2 L 30GB:5,115円 |
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使用回線 | ソフトバンク |
平均速度 | 66.32Mbps |
通信速度制限 | ・シンプル2 S:最大300kbps ・シンプル2 M/L:最大1Mbps |
通話料金 | 22円/30秒 |
ワイモバイルの料金プランは他格安SIMと比較すると高く感じるかもしれませんが、セット割適用で月額料金が安くなります。
そのため、スマホとセットで光回線を契約したい方や家族での乗り換えを検討している方におすすめです。
昼の速度も安定しているため、不便なく利用できるでしょう。
また、ワイモバイルは余ったデータを翌月に繰り越すことができるため、データを無駄なく使いたい方にもおすすめです。
ahamo|ドコモ回線で昼の通信速度も安定
ahamoは20GB2,970円のシンプルなワンプランを提供しています。
ドコモが提供する格安SIMのため、通信速度は安定しており、昼の時間帯でも快適にスマホを利用できます。
料金プラン | 20GB:2,970円 |
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使用回線 | ドコモ |
平均速度 | 65.92Mbps |
通信速度制限 | 最大1Mbps |
通話料金 | 22円/30秒 |
ahamoのプランは1つですが、「20GBでは足りない」という方は、大盛りオプションを追加することで100GB4,950円で利用できます。
100GBあればWi-Fi環境のない場所でも残りのデータ容量を気にすることなくスマホを利用できるでしょう。
また、ahamoのプランには5分かけ放題が無料でついてくるため、通常の通話が多い方にもおすすめです。
格安SIMの通信速度が安定しない場合の対処法
格安SIMの通信速度が安定しない場合の対処法を紹介します。
- スマホを使用する時間帯場所を変えてみる
- Wi-Fiを利用する
- 通信速度が速い格安SIMに乗り換える
それぞれ以下で詳しく解説していきます。
スマホを使用する時間帯や場所を変えてみる
格安SIMは昼休みの時間帯や夕方などに回線の混雑が予想されます。
また、地下や電車などの電波が弱い場所でも繋がりにくくなる場合があるため、混雑する時間帯を避けたり場所を変えてスマホを使用すると速度が改善されるでしょう。
Wi-Fiを利用する
毎月たくさんデータを使いたいという方や通信速度を重視する方は、Wi-Fiの導入を検討しましょう。
自宅や職場でWi-Fiを利用することができれば、昼休みの時間帯でも安定した通信速度でスマホの利用が可能になります。
例えばワイモバイルは、自宅のネット回線とスマホをセット契約することで、月額料金が割引になるお得なサービスがあります。
このようなサービスを上手く活用して、月額料金を抑えながらWi-Fiの利用も検討してみてください。
通信速度が速い格安SIMに乗り換える
現在利用している格安SIMの通信速度が遅いという方は、今回ご紹介した格安SIMへの乗り換えがおすすめです。
格安SIMではさまざまな乗り換えキャンペーンを開催しており、月額料金割引やキャッシュバックなどの特典を受け取ることができます。
格安SIMはオンラインで簡単に乗り換えることができるので、ぜひ自分に合った格安SIMを選択してみてください。
格安SIMの通信速度に関するよくある質問
最後に格安SIMの通信速度に関するよくある質問をまとめました。
- 格安SIMの昼の速度ランキングは?
- 格安SIMの通信速度が遅い時間帯は?
- 格安SIMの通信速度の目安は?
それぞれ以下で解説していきます。
- 格安SIMの昼の速度ランキングは?
-
今回紹介した6社のなかで昼の速度が速いランキングは以下の通りです。
- LINEMO:74.5Mbps
- ahamo:69.79Mbps
- UQモバイル:66.75Mbps
- 楽天モバイル:66.53Mbps
- ワイモバイル:57.48Mbps
- povo:52.99Mbps
特にLINEMOは朝と夕方よりも昼の速度が速いため、昼の速度を重視している方はLINEMOがおすすめです。
ただし、他の格安SIMもそれほど大きな差
- 格安SIMの通信速度が遅い時間帯は?
-
格安SIMの通信速度が遅い時間帯は、昼や夕方です。
仕事や学校の昼休み、帰宅時間などは回線を利用する方が増えるため、回線が混雑して繋がりにくくなります。
- 格安SIMの通信速度の目安は?
-
格安SIMの通信速度の目安は使用する場所や時間帯、回線によって異なるため一概には言えません。
通信速度は50MbpsでSNSやインターネット検索は問題なくおこなうことが可能で、100Mbps以上で動画視聴やオンラインゲームなどが快適に利用できます。
今回紹介した6社の通信速度はすべて60Mbps以上なので、どの格安SIMを利用しても不便なくスマホを利用できるといえるでしょう。
まとめ:通信速度が安定している格安SIMを選んで快適に利用しよう
今回は格安SIMの通信速度やおすすめの格安SIMなどを紹介しました。
大手キャリアから格安SIMに乗り換える場合は、月額料金の安さだけでなく通信速度も比較して選ぶようにしましょう。
格安SIMは通信速度が遅いと言われることがありますが、大手キャリアと変わらない通信速度でスマホを利用できる会社もあります。
格安SIMを選ぶにあたって速度の安定性を重視している方は、今回ご紹介した6社への乗り換えをおすすめします。
昼や夕方でも安定した通信速度でスマホを利用するために、ぜひこの記事を参考に格安SIMへの乗り換えを検討してみてください。